洋服の買取価格は繊維で決まる - 高値取引される素材とは?
洋服の買取で価格に影響するものはなんだろうか?
ブランドはどこなのかというのも高額買取のポイントにはなるが、実はブランド名だけでなく洋服に使用されている繊維も査定スタッフは価格判断の基準にしている。繊維を知っていれば買取価格帯を事前に知ることもできるはずだ。
今回は、洋服によく使用されている繊維をご紹介したい。
繊維が洋服買取価格に影響する
繊維はそれぞれ価値が違い、洋服に使用されている繊維によって金額にも影響が出ます。
もちろんそれは購入時だけでなく、買取ってもらう際にも言えることであり、繊維を知るということは買取価格を上げることにもつながる。
希少性の高いカシミヤは当然価値も高くなりますし、一般的に多く用いられる綿であれば繊維としての価値はほとんどない。
各繊維の特徴と共に、価格にどう影響するのかご紹介していく。
天然繊維について
まず繊維は「天然繊維」と「化学繊維」の2つに区分することができる。
天然繊維は名の通り天然の素材で、化学的な加工がほどこされていないものを指す。
さらに植物繊維、動物繊維、鉱物繊維と3つに分けることができる。
天然であるからといって全てが希少性が高いわけではなく種類によっては化学繊維の方が手間がかかる場合もある。
綿
よくコットン素材と呼ばれるのがこの綿である。
身近な天然素材として親しまれており、多くの商品に使用されている。
植物から採集されるので種類としては「植物繊維」となる。
柔らかく肌触りがよいので、洋服はもちろんのことベットのシーツなどにも使用されることが多い。
基本的には同じ植物から採集されるのだが、場所や地域によってとれる繊維に質の差があり、高級素材の綿は細く艶があり、柔らかさももっているため高級ドレスやシーツに使用されている。
しかし高級綿は判別も難しく、よっぽどのことがない限り価格評価はされない。
麻
春夏用品に使用されることの多い麻。
リネンシャツも麻の一種で、高い吸湿性が特徴。
その他にもハンカチや靴下などに使用され、爽やかな肌触りでストレスを与えない素材として使われている。
麻は20種類近くあるが、有名なのは「リネン」、「ラミー」、「ジュート」、「ケナフ」、「ヘンプ」でどれも近しい特徴を持ってはいるが、繊維の太さが若干違ったり、肌触りにも違いが多少ある。
適した季節がある繊維のため、秋冬の買取は低くなりやすい。
ウール
年中使える繊維として有名なのがウールである。
ウールは羊毛から作られた繊維で動物繊維の一種とされている。
羊毛と聞くと暑苦しそうなイメージはあるが、ウールは空気を含みやすく夏は涼しく、冬は暖かく感じる万能繊維。
また消臭、抗菌効果もあり非常に耐久性の高い素材とも言える。
いつでも使えるため、買取価格にも影響はあまり出ないので売るタイミングに困ることはないだろう。
カシミヤ
カシミヤは山羊から採集できる高級繊維の1つ。
軽く、丈夫で、柔らかい肌触りに上品な光沢を持っているのが特徴で、繊維の良いところを集めた印象を持ちやすい。
そのため、カシミヤを使用していないのにカシミヤ100%と記載したりする偽物商品が多く出回ったこともある。
それらの商品は百貨店にも流通し、一時期問題となった。
最近では調査も厳しくなりあからさまな偽物は出回らなくなったが、それでも偽った製品は多い。
こういったことから高い金額で買い取って貰えるが、査定スタッフ側もしっかりとチェックし、疑わしいものは買い取って貰えない場合もある。
また、デリケート素材としても有名なので傷がついているものは買取価格が下がりやすい。
アルパカ
アルパカは名前の通りアルパカの毛を使用した繊維。
丈夫で温かい特徴があり、主にコートに使用されることが多い。
保温効果が高いため、冬でも暑いと感じてしまうほど。
シルクのような滑らかな手触りが特徴で、高級天然繊維としても有名だ。
特にベビーアルパカと呼ばれる、初めて刈り取る毛を使用したものは希少価値が高いとされ、高額で取引される。
肌触りや光沢にも違いはでるが、優秀な査定スタッフでないと見抜くことはできない。
ビキューナ
アルパカの仲間と属されるビキューナの毛を利用した繊維。
肌触り、光沢、風合いなどどれをとっても一級品であり、最高級繊維とされている。
動物繊維の中で最も繊維が細かく、柔らかい。
ビキューナは繊維が細かいため、1着のセーターを作るのに6頭を必要とし、コートになると35頭分にものぼる。
それだけ希少価値も高いため、高額取引される繊維だ。
キャメル
ふたこぶラクダの獣毛を原料にした動物繊維のキャメル。
耐久性が高く、強靭な弾力性を持っており、保温性もあるので冬に使用されることが多い。
ビキューナほどではないが他の動物繊維と比較すると希少価値は高い。
寒くなりだす頃が売りどころなので、秋中盤に持ち込むようにするとよいだろう。
アンゴラ
アンゴラうさぎからよく取られるアンゴラ。
柔らかく、滑らかな風合いを持っており高級素材として人気。
うさぎから取られる毛なので、1羽で採集できる量が極端に少なく、1着のコートを作るだけでも多大な量を要する。
注意点としては繊維が絡みやすいので、扱う際は丁寧を心がけるように。
買い取ってもらう場合は、絡みをなくしておおくと良い。
モヘヤ
アンゴラ山羊からとれる獣毛を使用した繊維をモヘヤと言う。
絹に似た光沢を持っているのが特徴で、トルコでは最高の毛という意味を表す。
年に1回しか毛刈りは行われず、採集できる量が多くないことから高級繊維として扱われている。
長毛で乱れやすいため、定期的な手入れを行わないと査定金額に響くこととなる。
化学繊維について
化学繊維は人工的に作られた繊維であり、レーヨンが人類発の化学繊維とされている。
主に3つの種類に分けることができ、天然素材含め全て溶かして作りなおす「再生繊維」、天然素材を主体とした「半合成繊維」、天然素材を使用しない「合成繊維」がある。
天然素材は採集に制限がある中、化学繊維は大量生産が可能であり、価値自体は天然繊維に比べて低い。
レーヨン
木材パルプを主原料とし、木材の繊維素を一度溶剤で溶かし、繊維化させたのがレーヨンである。
初めて作られた化学繊維とされ、再生させて繊維化させているため「再生繊維」になる。
レーヨンは上部でしっかりとした肌触りで、主にカーテンや裏地などに使用されることが多い。
水に弱く、洗濯してしまうと強度が半減され、縮んでしまう特徴がある。
シミも落ちにくいため、汚れてしまうとなかなか落とせないことから、極端に目立つ汚れがあると買取ってもらえない場合がある。
リヨセル
柔らかい肌触り、滑らかな光沢が特徴的なリヨセル。
婦人服に使用されることが多く、リヨセルの合成表記はよく見かける。
天然繊維でいうと絹に近いのだが、シルクほどの奥深い光沢はなく、並べてみると少し安っぽくも見える。
現在は化学繊維としては主流なので、リヨセルだからといって買取価格が低くなることもない。
やはりレーヨン同様に水に弱く、濡れると特有の柔らかさを失ってしまう。摩擦による傷もつきやすく、白化しやすため取扱いには注意が必要。
ポリノジック
レーヨンと同じく木材パルプを使用した再生繊維のポリノジック。
元はレーヨンの工程を改良したことでできているため、特長はレーヨンに似ている。
しかし吸水性が低いため、洗濯時の縮み耐性が向上しており扱いやすい繊維となっている。
水に強いため、カーテンだけでなく洋服の素材としても使用されている。
繊維としの価値は低い。
キュプラ
銅アンモニアを使って作られる化学繊維のキュプラ。
リヨセルよりも光沢があり、シルクにより近い化学繊維となっている。
科学繊維と言っても、高級な裏地として利用されることも多く、心地よい肌触りなので女性にも人気である。
また静電気を帯びにくいため、スッと着れるのも特徴である。
先にも伝えた通り、生地としての評価も高く買取価格にも良い影響を与えてくれる。
アクリル
丈夫ながらも柔らかさをもった合成繊維のアクリル。
ウールのようにふわっとしており、弾力性もありタオルやシーツに使用されている。
薬品に強く、洗剤でも傷みにくいため耐久性も高く、長期間安定して使い続けることができる。
虫害も受けにくいことから買い取る店舗側も保管しやすいので、高めに金額設定してくれることも多い。
ポリエステル
石油を原料として合成繊維のポリエステル。
用途手段が豊富で、化学繊維としては最も多い素材とされている。
科学繊維らしい光沢を持っており、薬品や強度が高いことからスポーツウェアに使用されている。ただし、火には弱いため高温のものに触れると溶けてしまう。
また、デメリットとして静電気を帯びやすく、ホコリを集めやすくなっている。一度たまると取り除くのに一苦労する。
認知度の高い繊維のため、安心して買い取ることができます。
ポリウレタン
ゴムのように伸び縮みする特性を持っているポリウレタン。
ストレッチ素材として用いられることが多く、洋服の様々な部位で使用されている。
ジャケットやパンツに使用されるストレッチ素材の糸もポリウレタンを使っているため、今や様々なところでポリウレタンの表記を確認することができる。
アセテート
作りとしてはレーヨンと変わらず、酢酸を作用させて作られるのがアセテートとなる。
半合成繊維に分類されるアセテートは、シルクに似ており、上質な光沢を持っている。
自然な滑らかさを持っているが、ウールのような柔らかさももっており、ドレスの素材としてよく用いられる。
欠点として耐久性が低く、摩擦にも弱い点が挙げられる。
シルクには劣るが、状態が良ければ安定した価格で買い取って貰える。
トリアセテート
アセテートに作りは似ているが、耐性をさらに向上させたものがトリアセテート。
特に耐熱性に強くなっており、摩擦による損傷を抑えることができる。
特徴自体はアセテートと同じく、シルクとウールを合わせたような特徴を持っている。
タバコのフィルタにも使用されており、用途は様々である。
アセテートよりも高く取引されやすいが、違いを見分けられる査定スタッフはそう多くない。
ナイロン
合成繊維として有名なナイロン。
石炭を原料としており、細く丈夫というコンセプトの元に作られた繊維である。
コンセプト通り、軽く摩擦や折り曲げにも強い万能なためジャケットや、スポーツウェアに使用されることが多い。
また水もほとんど吸わないためアウトドア用品にも活用されている。
丈夫な作り上、静電気を帯びやすくホコリがつくとなかな取れない。
素材としての価値は低く、安価で手に入るため買取の場合は購入価格よりも大きく落ちる。
高値で取引される繊維 BEST3
ここまで天然繊維と化学繊維の2つに分けて紹介してきた。
では実際に高値取引される繊維はいったいどれなのか、上位3つをご紹介したい。
第3位 アンゴラ
アンゴラは主に冬製品に使われており、100%でなくても高値で取引される。
コートの表面に使用されることが多いので、売るのであれば冬シーズン前がベストだろう。
第2位 カシミヤ
言わずと知れた高級天然繊維の1つ。
ハイブランドにも使用されており、素材の良さは折り紙つきである。
しかし、偽物や表記詐称も多く店舗によっては信用性の低そうなブランドのカシミヤ製品は値段相応で買い取って貰えない場合もあるので注意が必要。
第1位 ビキューナ
ビキューナはアルパカの一種で1頭から120g~150g程しか採集できないほど希少性が高い。
とあるブランドのビキューナを使用したオーバーコートは、200万円を超える価格で販売されるほどである。
まとめ
今回は洋服に使用される繊維を買取目線でご紹介した。
買取価格を意識して繊維を選ぶのもよいだろうし、繊維の好みから選ぶのもよいだろう。
もしも、売ることを想定して購入するのであれば、素材はなるべく傷つけないように慎重に取り扱うようにしよう。
買取例
-
LOUIS VUITTON
アルマPM ダミエ
買取金額¥124,000 -
HERMES
ケリー
買取金額¥1,250,000 -
CHANEL
キャビアスキン
買取金額¥250,000 -
SUPREME
ボックスロゴキャップ
買取金額¥16,000 -
GUCCI
ホーボーバッグ
買取金額¥45,000 -
PRADA
レザートートバッグ
買取金額¥81,000 -
COMME des GARCONES
2008年X’mas限定Tシャツ
買取金額¥6,800 -
COACH
ハドソン5
買取金額¥54,000
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